医師の男女比

日本の医師数は全体で約29万人おり、平成20年時点で医師の男女比は8対2となっています。近年は医学部入学者を占める女性の割合が約3分の1となっており、若い世代の医師、そしてこれから医師を目指そうとする女性は増加傾向にあります。

ひと昔前は精神科、眼科、耳鼻咽喉科、形成外科、皮膚科など救命救急の対応が少なく、勤務条件が比較的な緩やかな診療科に女性医師が多かったものですが、昨今では外科、脳神経外科、内科、小児科、産婦人科、整形外科など必ず救命救急対応があり、当直やオンコールといった当番制の勤務体系があり、且つ長時間手術などの体力を消耗する勤務が続くことが多い診療科においても女性医師の活躍が見られるようになりました。特に小児科(女性医師比率32%)、産婦人科(女性医師比率26%)などの診療科では女性の特性を活かし、より患者さんに寄り添った診療や治療方針を示すことができるため、患者さん側にとっても心強いものがあります。まだまだ女性医師の進出は若い世代に多いため、教授・院長・部長などの役職クラスに女性医師は少ないものの、今後は女性の役職者も増えてくることでしょう。

就業傾向としては男性医師が加齢とともに60歳以降から就業率が落ちるの対し、女性医師の場合には、医学部卒業後、年齢を重ねるとともに減少し卒業後約10年(35〜36歳)で就業率が95%程度から75%台に落ち込みます。女性医師の就業率はその後、再び徐々に回復し60歳以降は男性医師と同じような傾向をたどります。

やはり女性医師の場合、結婚・出産・育児などがあれば医師の職を離れざるを得ません。その動きが卒業後10年間にあるようです。その後、職場復帰を果たし、子育てや家庭との両立をはかりながら医師として仕事を続けていく女性が多いものの、卒業後10年で75%に落ち込んだ就業率は、ピーク時と同じ、または同等の水準に戻ることはありません。女性医師の多くは結婚・出産後も同じように医師としてキャリアアップを望んでいるのですが、家庭と仕事の両立が厳しく、やむを得ず退職になってしまうのです。長時間にわたる労働拘束、徹夜状態の継続的労働、突然のオンコールでは睡眠や休息が妨げられ、まともな休日もないままに働き続ける医師の労働実態を見れば厳しい現状が分かります。

しかしながら医師になる女性が多く、医師として10年のキャリアを積んだにも関わらず、そのまま医師の職を離れてしまっては医師不足を助長しかねません。医療業界において女性医師の働く環境整備もひとつの大きな課題と言えます。

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